利点と日常

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徹平と別れ、タクシーで帰宅した。 1DKのマンション。 明後日から3日間は撮影の連続だけど、明日は完全なオフだし。 AV女優となった時点で、学生時代の友人は切ったし、友達という友達は特にはいない。 1人の時間は好きだし、別にいいけど。 台本をチェックする前に、今日、買った服やアクセサリーを紙袋から取り出した。 「早く着たいなあ」 暫し、服を掲げて見つめ、クローゼットへ。 アクセサリーは撮影で使おうかな、と思いながら、ケースに仕舞い、はてさて、読書タイム。 気になっていた漫画の続きをソファに腹ばいに横になり、頬杖をついて読む。 至福の時間。 撮影は本当に肉体労働で。 ジムで体型の維持はしてはいるけど、同時にたまに整体マッサージに行ったりもする。 セックスを商売にしてはいるとはいえ、体に堪える。 セックス自体は嫌いじゃない。 セックスが嫌いでAV女優、てあんまりいないんじゃないかな。 彼氏や旦那さんとかの強制や調教もあるのかもしれないけど。 他の女優とは殆ど話さないからわからない。 たまに、ダブルで撮影になっても、たまに連絡先は交換する事はあるけど、別に特別、仲良くなることがないし。 余程の事情があるなら、こっそり身バレしないように、風俗で働いた方が稼げるはず。 私達、AV女優の場合、単体として、人気女優になるまでが大変だから。 下手したら、企画物で、1、2万、て場合もなくは無いみたい。 余程、セックスが好きで、見せたがりな、そんな女性なのかも。 AV女優の数もまた多いし、男性の目移りも激しい。 だからこそ、日々のメンテナンスは大事だし、撮影のシーンでも、とにかく、普段は言わないような、エッチな卑猥な言葉を巧みに繰り出しながら、上手に演技しなきゃいけないし、男優さんとのコミュニケーションも必要不可欠だ。 写真集なり、新作が出たら、サイン会とかをやってる女優も多い。
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