出産祝いを買いに side美由紀

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疑問を素直に口に出して、目を丸くして驚いている様子は、園児たちと変わらない。 とても純粋な反応で、見ていて微笑ましく、好感が持てる。 正直に言うと、キュンとするのだ。 もっともっとそんな反応を引き出したくて、公親先生の言動の一つ一つを楽しみにしている自分がいる。 すっごく楽しい! こんなドキドキした気持ち、何年ぶりだろう? 「ただ、出産祝いは、おじいちゃんおばあちゃん世代までご覧になることが多くて、あまり突飛なことは出来ないんです。だからやはり無難に男の子はブルー、女の子はピンクにするのが普通ですね。 性別がわからない場合は…」 「わかった! 黄色か!? 」 「……黄色ももちろん候補としてはありますけど…」 「じゃあ何?」 「白ですよ。 新生児へのプレゼントとして、男女関係なく喜ばれるのは白なんです。」 「ああ…………考えてみればそうだよな。 白は無難だ。」 「フフフ…はい! 無難だけど無敵なんです。 姉が言うには、赤ちゃん用の染み抜き洗剤とかも、白なら思いっきりかけることが出来るんですって。 お洗濯の面でも白は意外と気を使わないって言ってました。」 「へぇー。汚れが気になりそうなのに、意外だな。」
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