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「それに、白だと次の子の性別も気にしなくていいんですよ。」
「ああ、それは言えてるな。
こんな小さな服、一瞬で着る時期が過ぎるよな。」
「はい。勿体ないですからね。
白は次の子にも着せやすいんですよ。
性別が違ってもね。」
こんな話をしながら、公親先生は夏になる頃にぴったりな白のロンパスと柔らかいカーディガンを購入していた。
デザインはとてもシンプルな感じなので、 男女どちらでも大丈夫。
私が思い描いていた赤ちゃんは、優先生にそっくりな、色白でココアブラウンの瞳の赤ちゃんだった。
だからきっとこの優しい白は、お二人の赤ちゃんにとっても似合うだろうと思った。
土曜日の百貨店はさすがに人が多い。
外出を控えている世の中だけど、今日みたいに、熨斗をかけたお祝いを用意するには、やはり百貨店を訪れるしかない。
「あ、みゆきせんせいだ〜」
「え」
「あら、美由紀先生!
こんにちは。お買い物ですか?」
「え、いえ……はい…」
ひよこ組のほのかちゃんとお母様だ。
ど、どうしようっ!
公親先生は今お支払いに行っているけど、もうすぐ戻ってくる。
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