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Skincare−1 クレンジング
肌年齢〇〇歳。
その結果にぽかんと口が開く。
「いやありえないから。
ちゃんとスキンケアしてるって」
顔を引きつらせたわたしは実年齢よりだいぶ高いその数値に何かの間違いではと、手のひらサイズのスキンチェッカーを再び頬にぶっ刺した。
ピピピ……
またじっと二人で覗き込んで、深々とため息がでた。
「……変んないじゃん。絵麻、これ、壊れてない?修理に出した方がいいよ」
「昨日入ったばかりですよ、お客さん」
「すみません、ウソつきましたー。
スキンケア、サボりがちでしたー」
思えば連日の激務でめんどくさくてメイクを落とさずベッドに倒れ込み寝てしまう夜が続いていた。
テーブルにおっきなため息を連れて突っ伏したら憐れむように絵麻が見つめてくる。
彼女はこの美容サロンに勤めるエステシャンで私の高校時代の親友だ。
「ねえ絵麻。絵麻ってすごくお肌キレイじゃない。どうしたらそうなれるの?教えてよ」
絵麻の肌はシミ一つなく透き通るように白くて、もちっとしている。
特に二の腕のあたりとかの感触はできたてのマシュマロみたいにやわっとしてるのに線は細くて、無駄な脂肪もついてない。
それがスタイルの良いお人形さんみたいな可憐さを見事に引き立てていた。
絵麻の肌をサワサワしながら言うと、絵麻がため息を吐く。
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