Skincare−4 乳液

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「これはだめ」 「空調下げるか。えっと……」  エアコンの調整スイッチを探す和久井君は赤くなったわたしが暑いと勘違いをしているみたいだ。  わたしも周りを見渡すと近くの壁にそれが設置されているのを見つけたから、わたしがやろうと立ち上がったのだけれど、正座していたから痺れた足がもつれて前に転びそうになった。慌てて支えてくれる和久井君が至近距離でわたしに言った。 「大丈夫?」 「うん。ありがとう」 「あれ、動けない」 「え?」  見ると、彼のシャツのボタンとわたしのかぎ編みボレロの網目が引っかかっているではないか。  慌てたわたしは絡まっている部分を解こうとした。けれど不器用さも相まって余計に絡まってしまって。  どうしようと焦って指先を動かしていたら和久井君の手が伸びてきて、ボレロをぐいっと上向きに脱がされてしまい、間髪をいれずキスされた。
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