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新しい自分
売り専の時にも常々、思っていたけど、高級なニューハーフの風俗店もアットホームな感じ。
みんなと仲がいい、て訳ではないけど、学生時代のように、虐めはなかった。
みんな、同じ悩みや痛みを抱き、味わっているから、なのかもしれない。
売り専には中には親からゲイだと知られて受け入れられない子や初めてが見ず知らずの人だった、て子もいた。
バイセクシャル、女性も抱ける子もいたりはしたけど、お金を稼ぐ為だったり、体を張って、彼女にこっそりバレないように同棲費用を稼ごうとしてる施設で育った子もいた。
一番、仲良くなったのは偶然、同い年で、性同一性障害の優太だった。
優太もまた小柄で笑顔があどけなく、可愛い感じの男の子。
彼は整形費用、性転換の費用を早く貯めたいが為に、売り専のボーイの傍ら、ゲイビのモデルとしても働いていた。
「シュンも一緒に働こうよ。僕が社長に話してあげるから」
私も、売り専の傍ら、ゲイビでのモデルも始め、優太の言った通り、スムーズにお金は貯まっていった。
先に私が顔は殆ど弄らず、豊胸と女性ホルモンだけで女になり、優太は羨ましがった。
「シュンは顔、整ってるからいいよね。僕、一重だし、顔も綺麗になりたいし」
優太の部屋で優太はテーブルに置いた鏡に映る自分の顔を恨めしそうに睨みながら、両頬を手のひらで押し潰した。
谷間を強調したデザインのドレスを纏い、髪をセットし、宛てがわれた部屋でスマホを弄りながらお客様を待つ。
源氏名はゆな。
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