新国会議事堂建設

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建築デザインコンペティションは造形美など審美的な意匠設計で審査され、ここから構造解析の設計や設備の設計、積算など設計書を作成し、コンクリートなど細かい材料等の配合設計などを作成し、施工を担当するゼネコンを選ぶコンペションが再度行われる。 旧国会議事堂の解体から材料の再利用で建築費予算を2500億円で募集した。 500年永らえる高耐久な建築物にするために劣化しにくい高強度コンクリートにコンクリートを保護する外断熱工法を採用で、建材費が高額。 それだけでなく、斬新で近未来的なデザインにしたために建設の方法が非常に難しく、手を挙げるゼネコンが数少なかった。 建設費用を試算すると旧国会議事堂の解体費用も含むと4500億円を越える。 施工を担当するゼネコンがなかなか決まらなかった。 『新国会議事堂の施工管理会社、やっと決まった。成城建設』 建設費用を抑えるために設計図面を3度見直しを強いられ、相良先輩が直接ゼネコンと交渉したりと動いた。 「……え、成城建設?」 『そう、あそこの代表取締役に話がわかる人がいて、その息子がアメリカで解体再利用と耐久設計を学んだとかで施工管理責任者を引き受けてくれる事になった。建設費用を3500億円に抑えないといけないから設計の見直しとかで丸投げできないけど、請け負ってくれるゼネコンが決まって良かった!!』 相良先輩からのLINE通話による報告。 施工管理会社が決まって良かったけれど、成城建設と聞き、気持ちが塞いだ。
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