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「枯枝さん、お疲れ様です!」
「お疲れ様ですっ!!」
男達は羽海から手を離すと枯枝白薔に向かって一斉に頭を下げた。
枯枝はポカンとしている羽海をちらっと見ると「その女は?」と聞いた。
「“ふぅ”さんを連れ回していたので捕らえました」
「なっ!違いますっ!連れ回してなんていませんっ!私はただ“ふぅ”ちゃんが財布を無くして困ってるって言ってたから近くの交番に届けられてないか確認しに行こうとしてただけですっ!!」
「嘘つくな!」
「嘘じゃありませんっ!」
「……。“ふぅ”、そうなのか?」
「うん!お姉さんが一緒に探してくれてたの!でも…見つからなくて…」
「ほら」と枯枝は三毛猫の財布をポケットから出した。
「わぁっ!“ふぅ”のにゃんにゃん!」
「テーブルに置きっぱなしになってたぞ。気をつけろ」
「はぁ〜い。ごめんなさ〜い」
「お前達持ち場に戻れ」
「はい!」
男達が姿を消すと枯枝は羽海を見た。
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