窓辺の歌うたい

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最近の僕はどうにもおかしい。 なんだかひどく胸が高鳴る。 それはきっと、あの夜を境に君がもっと綺麗で魅力的になったから。 憂う顔も悪くないけど、やっぱり僕は君の笑顔が好きだ。 今の君は毎日を楽しそうに生きている、僕との関係も良好だしね。 激しいスキンシップはまたおあずけをくっているものの、一緒にご飯を食べたり歌を歌ったり、朝のキスもしっかりしている。 なんだか僕への呼び方が変わった気もするけれど、それもきっと僕への愛が深まった結果なんだろうね。 君が慌ただしく仕度を始めた、もう出かける時間か。 寂しいけど、君のための歌を作りながら待っているよ。 出かける君を玄関から見送ったら、今度は窓辺から、満開の桜並木の道を歩く君が見えなくなるまで見つめ続ける。 君が角を曲がって見えなくなると、僕の歌作りが始まる。 今日はどんな歌にしようかな? あぁそうだ、この家に来たばかりの頃に君が口笛で教えてくれたメロディ。 あれをアレンジした歌を作ってみよう。 2人の思い出から作った歌なら、きっと君も喜んでくれるだろう。 桜の花びらのように可憐な君の笑顔を思い浮かべ、僕は張り切って歌いだす。 日がな1日君を想って歌う僕は、 僕は、窓辺の歌うたい。 ※文鳥がどのような鳥かイメージが湧かない方もいらっしゃると思いますので、参考までにうちのトリさんの写真を添付しておきます。 ご愛読ありがとうございました。 9fad5360-2e19-4a21-ac71-f822e742e009
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