勇気の雫

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良い心地だ。 アラームよりも前に目が覚めると窓の外から聞こえる雨音。 何故だろうか? 外に出れば傘を差さねばならないし、服は濡れる。 しかし傘に落ちる雨の雫は何処か心地よい。 家のベットから聞こえる雨音は実に心地よい。 それにしても雨音とは「耳」を良くも悪くも刺激する。 今では少ない田舎にありそうな家の縁側で雨音を聞きながらお茶を飲むなんて想像するだけで心と時間に余裕を感じる。 それとは異なりかつて織田信長は桶狭間で今川義元を討ち取るために雨音に紛れて奇襲したこともある。 物事には使い道がある様だ。 俺の目の前にあるスマホだってそうさ。 想いを寄せる相手に連絡する事だって簡単さ。 そう。 雨音が俺に言えと言っている。 ああうるさい。 アラームが俺の決心を揺るがせる。
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