白い結婚を言い渡されました

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 三回目に会ったときは結婚式の打ち合わせをした。  わたしとの婚約が成立してすぐにロナルド様は家督を継ぐ手続きに取り掛かり、正式にマーシェス侯爵家の当主となったそうだ。 「いろいろと忙しくて会えなくてすまなかった」  ロナルド様がわたしの手を取り、指にそっと唇を寄せた。  領地のデートから一か月ほど空いてしまったけれど、その間も数回手書きのカードやプレゼントをもらい、その都度こちらも返事を書いて送るというやり取りをしていたため、実際に会うのが一か月ぶりだという気はあまりしなかった。  田舎者だと社交界で嘲笑されてロナルド様が恥をかかぬよう礼儀作法の再教育を受けていたため、わたしも何かと忙しかったというのもある。  この日、わたしはプレゼントで頂いた青いリボンで髪を結っていて、それを見せて改めてお礼を言うと、ロナルド様は「よく似合っている」と甘く微笑んでくれた。    突然決まった婚約、そして、ロナルド様のお父様のお加減が芳しくないという理由でせかされるように迎えた結婚式ではあったけれど、この人となら仲の良い夫婦になれると確信して、これから少しずつ愛を育んでいければいいと思っていた。  それなのに――。
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