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1 エロゲーで変身!
朝の光が、カーテンの隙間から
入り込んでいる。昨夜は、
明日は日曜日、何人の女の子と遊べるかな
と張り切ってVRゴーグルを装着!
いざハンティング!最近の俺は
ナンパゲームにハマっている。
ナンパが成功したら、
その後はどうなるか、Hまで行ければ
最高!過去に2回だけ成功した
事があった。
だけど、大抵は失敗して、挙句
ゲーム中にもやもやしてきて最後には
1人Hで終了。それを何回か繰り返すのだが
ゲームを終了してゴーグルなどを片付ける
時、決まって、
「俺は、猿か?」
と毎度毎度同じ事を思ってしまう。
猿に1人Hを教えると、ずっと
それを繰り返していると言う、
俺も何度も同じ事を繰り返して
ワガママ下半身の欲求を満たしている。
なのに、朝になったら「僕は昨日の僕とは
別人だよ」と言わんばかりの
暴れん坊将軍になっている。
こればかりは、自分の意思では
どうにもならない。
「げんき〜♪げんき〜♪
きみは♪げんき〜♫」
と歌いたくなるほどの立派な直立不動!
思い起こせば高校1年の時初めて
友達に、ひとりHを教わった。
「お前知らなかったのか?
ダセーよ!こいつ」
とか言われて散々馬鹿にされたが
「知らないものは知らないのだから
しょうがないじゃん!」
と言うしかなかった。
その頃の俺は純真無垢、花嫁さんが着る
白無垢と同じ状態だった。
それが、悪友の一言で白がグレーに
変わってしまった。
「トイレットペーパーの芯が使える」
この悪魔の一言が、俺に最悪の結果を
招いたのだった。
そんな話を聞いた俺だがその時は
トイレットペーパーの芯に対して
何の感情も愛着も湧いていなかった。
あの日までは・・・
その日は、大をもよおしたので、トイレに行き
スッキリしたあと、トイレットペーパーが
残り少ないのに気付いた。
丁度1回分くらい、残っていたので
それを、全部使い終わった。
そして、芯を捨てようとした時、
悪友の一言を思い出してしまった。
「トイレットペーパーの芯が使える」と言う
悪魔の言葉を。
その言葉を信じた俺がアホだった。
だが、その時の
頭の中はエッチな事しか浮かんでこない
おしべとめしべが受粉するとか
桃の、あのいやらしい形が浮かんできたり
そんな、いやらしい事が頭の中から
消えなかった。
純真無垢な俺が悪友の色に染められて
しまうのだった。
そして・・・結果はと言うと
俺は我が良き友に怪我を負った。
芯の繋ぎ目が剥がれていたのに
気付かなかった、それに引っかかり
流血!俺は死ぬのか?
と思ってしまうほど慌てふためいて
しまった、
焦って消毒液を吹き付けて
悶絶したのを今でもハッキリと
覚えている。
それが俺の痛いだけの初ひとりH、
完全に治るまで3週間くらいかかった。
そして、今ではバーチャルの
女の子が俺の彼女だ。
その彼女の助けを借りて
事が済んでいるのだが・・・
男の場合終わった後の賢者タイムが
何とも後味が悪いのがたまに傷。
女の人はどんな感じなんだろうか?
などと考えてしまうこともしばしば。
しかしこの状態を何とか納めなければと
直立不動の我が良き友と
一戦を交えて物の数分で終了!!(早っ!!)
そんな、早朝運動も終わり服を着て
掃除やら洗濯やらを適当にこなして
いると、いつの間にかお昼になっていた。
何を食うかなと思案していた時
玄関のインターホンが鳴った。
誰だろうと思いながら、玄関ドアを
開けると、そこにいるのは宅配業者だった。
「すいません、田所権左衛門さんに
荷物をお届けに来ました」
俺は、フルネームで呼ばれるのが
嫌だった。それでなくても古臭くて
カッコ悪い名前なのに、
チョットイラッと来て
「そうですが、何⁈」
とぶっきらぼうに答えてしまう
「これ、お荷物です、ハンコかサイン
お願いします」
と、半笑いしているかの顔がまたまた
気に入らない!
すぐにサインをして荷物を受け取り
ドアをバタン!と勢いよく閉めた。
「あの、半笑い!むかつく!
俺の名前で笑いやがって!」
と怒りながら、差出人を見たが
名前も住所も書いてない。
「なに?これ」
と、今の宅配業者に連絡したが
「この電話番号は、只今使われておりません」
などと、アナウンスしている。
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