NH(ニューハーフ)アイドル・田所権左衛門

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「それが、トヨハツに勤めたいなんて言い出してさ 本店には俺もいるし、恵子ちゃんもいるし 支店でどこか募集してるなんて聞いてるかな〜 なんて、恵子ちゃんに聞いてみてあげるよ って蓮香に言ってしまったんだよ」 「ほんとですか!それは丁度いいかも!! 実はですね、本店の受け付けの女の子が 結婚退職で辞めてしまうんですよ、 それで、私に受け付け嬢をやって欲しい なんて言われてまして、 蓮香ちゃんなら受け付け嬢にピッタリ! 綺麗だし私より話し上手だし、 戻ったら部長にすぐ話してみます。 同じ会社でも職場が違えば問題ないですもんね。 女子社員の間では色々あるんですよ、 困ったことが...... 蓮香ちゃんなら部長も知ってますしね 決まりですね、話したらすぐに田所さんに お知らせしますから、待ってて下さいね」 「ありがとう!おっと!!昼休みが終わっちまう 急いで戻ろう!恵子ちゃん!!」 「はい」 昼休みが終わり1時間ほど経った頃、 工場長から呼び出しがあった。 行ってみるとそこには部長もいて 「田所君!榊君から聞いたよ! 君の妹さんがうちに来たいんだって? 丁度良かったと工場長と話していたんだ。 蓮香君なら断る理由は無い、 ぜひ、うちの看板娘としてやってもらえないだろうか 君からも、蓮香君に話してもらえないかな?」 「僕の妹でよろしいんでしょうか?」 「もちろんだよ、こちらからお願いしたい位だ」 「妹もこの会社に入社したい などと言っていたので本人も喜ぶと思います。 妹には僕の方から言っておきますが、 面接とかはよろしいのでしょうか?」 「蓮香君なら、面接などいらん。もう何回か 会っているからな、それでいつから来てもらえるだろうか?」 「妹は、今現在家事をしているだけですから いつでもいいと思いますが、車の運転免許がないんです。 本人は、僕の隣でいいから免許要らないなどと言っているんです。近いうち取らせようと思っていますが しばらくは僕と一緒に通勤する事になってしまいますが、よろしいでしょうか?」 「しかし、噂通りのお兄ちゃんっ子なんだな 蓮香君は」 「そうなんです、小さい頃から僕の後ばかりついて 来て困っていたんです。それが今でも続いていて 早くいい彼氏でも出来ればいいんですけどね」 「兄妹だけで今まで生きて来たんだから しょうがないだろうな、田所君だって 蓮香君が離れて行ったら寂しいんじゃないか?」 「まあ、そうかもしれませんが.........」 「出来れば、明日からでも明後日からでもいいんだけどな、心の準備もあるだろうから 蓮香君に聞いておいてくれ、それで決めてくれれば いいから」 「はい、ありがとう御座います! 早速今晩話し合いますので、明日には ご返事できると思います」 「わかった、よろしく頼むよ」 「はい!わかりました」
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