国語

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「ん〜、やっと読み終わったわぁ」 そう言いながらパタンと本を閉じるのは、国語の国江(こくえ)だ。 彼女は毎日、図書室に入り浸り、寝る間も惜しんで読書をしている。 寝不足で(くま)が出来ているが、それをメガネで隠している。妙に色気があるが女子力が皆無の為、他の教科から''残念系美人''と呼ばれている。 「読み終わったら眠くなってきちゃった…」 睡魔に襲われるが、本が読みたいという本能には逆らえないのか必死に眠気を飛ばそうと本棚へと向かい、次に読む本を探す。 「この本はまだ読んでなかったわね」 手にとった本を片手に腕時計を確認する。 そろそろお昼近くになる。 「ん〜お昼ご飯も食べたいけれど、やっぱり読書が優先よね〜」 彼女は、睡眠も食事も後回しにするほどの読書家だった。 彼女が読み始めると、タイミング良く図書室の扉が開く。
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