第六章 大司教殺し

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第六章 大司教殺し

これまでのあらすじ  エルセア暦471年4月、二ヶ月にわたってコルヌ統一党に協力したトリスタン・ヘルムドール卿はついに念願だった支援の約束をギュンター・フォン・ケーニッヒ公から取り付けた。彼は第十一管区隊を率いて、カエルム・セイファート卿やオデット・ローランと共に恋人であるカミーユ・ローランが待つクローゼンへの帰路に着いた。しかし、街に戻った彼を待っていたのは邪教に襲撃されて命を落とした彼女だった。  亡き恋人を前にしたトリスタンは激昂(げきこう)し、街にはびこっていた邪教の人間を片端から殺していき、許しを請う邪教の少年までもをその手にかけてしまう。  カミーユの葬儀が済んだ後、オデットは姉を見捨てたとディアヌ・コルトーに食って掛かったが、彼女から姉の死の真相を知らされる。そしてオデットは姉の遺志を継ぐことを決めて邪教の娘達の出産を支え続けることを改めて決意。従軍看護部隊(じゅうぐんかんごぶたい)の名前を「望まれない命の家」へと変えた。
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