【12.元カノの嫉妬】

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「なんとかするって……。どうするの?」 「もう一度話すしか、ないと思う」  と藍は言うけれど……。そんな簡単にうまく行くとは、思えない。 「そんなんで、本当にうまく行くの……?」  と問いかけるけど、藍は「分からない。でもやってみるしかないだろ?」と答えた。 「……無理、しないでよ」  と伝えた途端に、駅に着いてしまったようだった。 「着いたな」 「そうだね」 「じゃあ行ってくるな」  駅の改札に向かう藍に、わたしは「行ってらっしゃい」と伝えた。 「帰る時、連絡するから」 「分かった。気をつけてね」 「ああ。お前もな」 「……うん」  わたしは藍の背中が見えなくなるまで見送ると、そのまま家に帰るためまた元の道を歩き出した。 「なんとかするって言ってたけど、本当に大丈夫なのかな……」    藍のことだし、大丈夫だと思うけど……。 「……さすがにもう、いないか」  マンションの前で待っていたと思われる元カノは、すでにいなくなっていた。  藍がわたしと結婚していること、そして子供が出来たことを、元カノは知ってて近寄っているのだろうか……。
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