【12.元カノの嫉妬】

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 藍に元カノがいること自体は、元々予想が付く。藍がどんな女と付き合ってたとしても、それはそれで構わない。  けど、中途半端なことだけはしないでほしい。  わたしは藍を信じる。ううん、信じないといけない……。  藍はわたしの夫なのだから。 「元カノ……か」  藍に元カノがいても当然だし、何も不思議ではない。だけど藍がどんな恋愛をしてきたのかなんて知らないし、知りたいとも思わない。  だけどわたしが、今藍の妻だってことに変わりはない。元カノのことなんて、わたしにはもう関係ないから。 「……あなたのパパは、本当に大切にしてくれるよ。わたしたちのこと」  この子を幸せにすることだけが、わたしたちの指名だ。この子の成長を二人で見守ることが、わたしたち夫婦の役目だから。  藍の元カノのことなんて興味ないし、わたしはわたし。元カノより、わたしの方が大切にしてもらってることに変わりはない。 「赤ちゃん……産むんだもんね」  強くならなくちゃ。元カノになんて負けたらダメだ。 「藍……好きだよ」    藍がわたしを愛してると言ってくれるように、わたしも藍のことを好きなんだ……。
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