【1.高城藍】

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✱ ✱ ✱  その日の夜、わたしは高城藍に呼び出されたその場所に来ていた。  絶対行かないと思っていたのに、結局足が向いてしまった……。 「いらっしゃいませ〜」  と声が聞こえる中、一人カウンターに座りお酒を飲んでいる男性が目に入った。  ……いた、高城藍だ。 「こんな所まで呼び出して、何なんですか?」  わたしは高城藍に近寄り、そう言った。 「来てすぐの第一声がそれ?」 「わたしは忙しいので、手短にお願いします」  わたしは高城藍の隣に座ると、ジントニックを頼んだ。 「かしこまりました」  ジントニックを注文したわたしに、高城藍はこう言ってきた。「お酒は強い?」と。 「……嗜む程度に」 「そう」 「で、わたしを呼び出した理由はなんですか?」  わたしは目の前に置かれたジントニックを飲むと、そう言葉にした。 「君を俺のものにしたい」 「……は?」  何言ってるの?訳が分からない。 俺のものにしたい……? 「俺のパートナーにならない?公私ともに」 「はっ? 何をバカなこと……!」    パートナーって……。本気で言ってるの? 「どう?いいアイデアだと思うけど?」
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