【13.過保護な夫】

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 心配し過ぎだって、言ったのに……。藍は本当に過保護がますます増えてきた気がする。   妊娠してからというもの、藍の過保護は増していくばかりだ。こうやって何かあると心配して、何でもやってくれようとするし……。  妊婦だとしても、わたしにしか出来ないことだってあると言うのに……。 「透子、待たせたな。 よし、行くぞ」 「本当に行くの……?」 「当たり前だろ? さ、ほら」  そう言われ、手を繋がれる。 「……うん」  今の藍には何を言ってもダメみたいだから、大人しく諦めて病院に行くことにした。   「透子、アイツに何か言われなかったか?」  車を走らせながら、藍はわたしにそう問いかけてきた。 「何かって?」 「透子を傷付けるようなことだよ。何か言われなかったか?」  そう聞かれたわたしは、少し思い出しながら「藍のこと返してとか……。断ったら、殺してやるとかは……言われたけど」と正直に答えた。 「何?殺してやるだって……?」    すぐさま藍の表情が変わった。 きっと怒っているのだとは思うけど……。 「ナイフ向けられた時にね……そう言われた」 「アイツ……。マジで許さねぇ。俺の大事な透子にそんなこと言うなんて……。絶対許さねぇ」  藍の表情は、少し眉間にシワを寄せて不機嫌そうだった。
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