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それが分からない。藍のことをまだ好きなのは見て取れる。……けど、何でわざわざそんなことをする必要があるの？
一体何が目的だって言うのよ……。
「……俺にも分からない」
分からないって……。じゃあなんでわたしがこんな目に遭わないとならない訳？
「藍、あの子とちゃんと別れたの？」
「ちゃんと別れた。それは間違いない。もう別れてほしいって言ったら、彼女も……。分かったって、納得してくれた」
納得したと言うなら、なんで今更こうなるの……？ 訳が分からない……。
「彼女と別れたのはいつ？」
「一年くらい前だ」
一年半くらい前……？一年も経っていれば、普通に考えたら未練なんて残らないよね……。
「その後付き合った人はいる？」
「いない。 まぁ結婚したい人なら、目の前にいたけどな？」
「……え？」
まさか彼女と別れたのも、わたしを自分のものにするため……？
「アイツと付き合ったって言っても、半年くらいだったし。結婚なんてまるで、考えてなかったよ。……結婚したい人がいると伝えてはいたけど、彼女ではなかったからな」
え？その彼女と付き合ってた時も、結婚したい人がいると伝えてたの……？
まさかそれって……。わたしのこと？
「それで彼女……勘違いしたんだ。結婚したい人が自分のことだって」
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