【13.過保護な夫】

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「高城さん、エコーするからね」 「はい」  お腹にジェルを塗り、エコーしていく先生。 「先生、どうですか?」  と聞くと、先生は「そうねぇ……。うん、何ともなさそうね」と答えた。 「本当ですか?良かった……」 「ほら、見てみて?元気に動いてるわよ?」  エコーを見ながら赤ちゃんの様子を確認すると、ちゃんと動いているのが分かって、ちょっとだけ安心した。  その時思ったのが、これが親心というものなのかと感じたことだった。 「すごい……。これがわたしたちの、赤ちゃん……?」  ちゃんと分かる。ここに赤ちゃんがいることを……。 「そうよ。赤ちゃんの顔も、少しずつハッキリとしてきたわね」 「確かに……。赤ちゃんの顔が前よりもよく分かるようになってきた気がする……」  こうして見ると、不思議だな……。ちゃんと赤ちゃんがいるんだなって、思える。  少しずつ大きくなったそのお腹を見て薄々感じてはいたけど、こんなにも可愛いと思えるなんて……。 「本当に、親になるんだ……」 「そうよ。お母さん」 「お母さん……」  わたしはお母さんなんだよね、この子の……。
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