【14.藍の誕生日➀】

7/8
前へ
/156ページ
次へ
 香水を諦めたわたしは、また別のものを探すことに決めた。  そしてふと見つけたスーツ屋さんで、とあるものを見つけた。 「これ、いいかも……」  これなら藍に似合いそうだし、何より仕事でも使えそうだ。絶対、間違いなさそう……。  わたしが見つけたのは、ネクタイだった。藍はいつも仕事でスーツを着ているし、ネクタイもしている。これなら間違いなく、藍に喜んでもらえそうだ。……多分。 「すみません」 「はい」  しばらくネクタイの柄を選んだ見てわたしは、背の高いイケメンな店員さんを呼んだ。 「すみません。これとこれと、後このネクタイピンもお願いします」 「かしこまりました。プレゼントでよろしいですか?」  その問いかけに「はい。そうです」と答えた。 「当店ラッピングも無料なのですが、いかが致しますか?」 「……じゃあ、お願いします」  せっかくだから、ラッピングもしてもらうことにした。 「かしこまりました。こちらでお会計させていただきます」 「はい」  レジで会計を済ませたわたしは、ラッピングをしてもらい、そのまま袋を受け取った。
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2169人が本棚に入れています
本棚に追加