【15.藍の誕生日②】

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「よかった」  藍の喜ぶ顔を見れるだけで、それだけで充分幸せだ。 「チキン、食べていいか?」 「いいよ」  藍は美味しそうにローストチキンを食べ始めた。 「美味い……。美味いよ、透子」 「本当に?よかった」  藍の喜ぶ顔を見て、わたしも嬉しかった。 「シャンパンとも、合うな」 「よかった」  そうだ。藍にプレゼント、渡さないと……! 「ねぇ、藍。 藍にプレゼントがあるんだけど」 「え、プレゼント? 用意してくれたのか?」 「うん。持ってくるから、ちょっと待っててね」  わたしは藍のプレゼントを取りに寝室に行き、そのベッド下の引き出しから藍のプレゼントを取り出して、またリビングに戻った。 「お待たせ、藍。……はい。藍への、誕生日プレゼント」  わたしは藍に、そのプレゼントの入った袋を手渡した。 「マジで?良いのか?」 「うん」  藍は「嬉しいな。料理だけじゃなくて、プレゼントまで……」と嬉しそうに笑っていた。 「開けてみて」 「いいのか?」 「うん。一生懸命、選んだんだ。……気に入ってもらえたら、嬉しいんだけど」
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