【16.家族になるために】

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   藍にそう言われたわたしは「もちろん。これからも藍にずっと愛してもらう覚悟なら、あるに決まってるでしょ? だって藍の妻になれる女は、わたししかいないんでしょ?」と返事を返した。 「ご名答。よく出来ました」  そう言ってハニカムような笑顔を向けた藍に、今度はわたしから藍の唇にキスをした。 「藍、浮気したら離婚するからね?」 「バカだな。俺が浮気なんてする訳、ないだろ?俺は透子一筋の男なんだから」 「本当かな〜」  なんて言いながらも、わたしは藍のことを信じている。藍だけが、わたしの全てだ。  藍と出会って気づいた。大切な人はいつも、すぐそばにいることを。 「あ、動いてる」 「どれどれ?」  こうして父親になる嬉しさが、藍からたくさん伝わってくる。   藍はきっといい父親になる。わたしはそう確信してる。 「赤ちゃん、産まれたら……。わたし、なんだか泣いちゃいそう」  きっと感動して、泣いてしまうに違いない。  「大丈夫だ。その瞬間を、俺も一緒に見届けるから」 「……うん」  藍が一緒なら、わたしはもう何も怖くない。藍がいるから、大丈夫。
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