【2.一夜の過ちの結果】

6/7
前へ
/156ページ
次へ
「仕組むって……。そんなことする訳ないだろ?」  じゃあなんでこうなるのよ!? 「絶対ウソよ! アンタあの時、わたしを酔わせて自分のモノにしようとしてたでしょ!?」  今でもハッキリと覚えている、あの言葉。頭に焼き付いて離れないもの。 「アンタわたしのこと抱いた時……。避妊しなかったの?」  一夜の過ちだと割り切っていたけど、そんなことまるでなかった。  わたしはまんまと、この男の策略に嵌ってしまったようだ。 不覚にも、抜け出せない無限のループに。 「だから言っただろ?君は俺のものになるって」 「俺のものになるって……。そういう意味だったのね?」    変なことを言われて挙句、酔っていて覚えてないなんて言われたら、ぶん殴ってやろうかと思っていたのに……。 「そうだ。俺が君を抱いたのも、全ては君を俺のものにするためだ。 君を妊娠させれば、君は必然と俺のものになるからな?」 「っ……。アンタ、サイテー……!!」  否定するどころか、この男は肯定した。そしてわたしを、あの時の行為で妊娠させたことも認めた。  ーーー絶対に許せない! 「俺は君を俺のものにするためなら、どんな手段でも使うよ」
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2170人が本棚に入れています
本棚に追加