【3.高城藍の過保護】

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【透子、次の健診いつ?】  そんなことを考えていた時、またも高城藍からメッセージが届いた。 「え……。なんでそんなこと聞くのよ」 【なんで?】とメッセージを返すと、すぐに返信が来た。 【次の健診、俺も一緒に行くから】 「……は?」  俺も一緒に行く? いやいや、なんでよ……! 【来なくていいです】 【俺も行く。絶対にだ】 「え、何なの……」  どこまで頑固なわけ……?来なくていいったら、いいの。   【一人で行けますので、大丈夫です】  そう言ったのに今度は【一人じゃ危ないだろ?君一人の体じゃないんだから】と返信が送られてきた。   【それは、そうですけど……】 【何かあったら俺が困る。だから一緒に行く】  そう強く言われたら、断れないって……。なんていえばいいのかな。なんかこう、過保護?みたいな……。  あの日のプロポーズ以来、彼はとてつもなく過保護になったような気がする。その理由は分からないけど……。  ていうか……。 【わたしまだ、産むなんて言ってませんけど】  そういえばわたし、あの人に【産む】なんて一言も言っていない。
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