【3.高城藍の過保護】

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   そんなこんなで名前が呼ばれ、わたしは診察室に入った。 「あら、今日は旦那さんも一緒なのね?」 「……まだ旦那じゃ、ありません」 「あら、そうなの?」  なんて先生に言われると、高城藍は先生に向かって「大丈夫です。これからちゃんと、旦那になるので」と笑顔で答えていた。 「ちょっと、やめて……」 「いいだろ?父親は俺なんだから」  こういう時だけ父親面しないで……。そういう所もムカつく。 「はいはい。仲がええのね、お二人は」 「仲良くなんてないです」 「はい。仲良いです」  わたしの言葉とかぶせるようにそう言ってきた高城藍は、わたしを見て「な?」と微笑んでいた。 「さ、診察始めるわね」 「はい」  血液検査や体温チェックを終えて、超音波検査をしていく。   「エコーしていくわね」 「はい」  エコーで赤ちゃんの心拍などを確認していく。 「先生。これが、赤ちゃん……ですか?」 「そうです。まだこんなに小さいけど、ちゃんと生きてるんですよ?」  エコーでの画像を確認しながら、高城藍は嬉しそうな表情だった。
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