【5.三度目のプロポーズ】

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「俺はその時から、君をずっと見ていた。俺のものにしたいって、ずっと思ってた」 「……じゃあ何で、今だったのよ」 「弱っている子を落とすためには、タイミングが必要だからな」  そんなことを言われて思ったのは、夕月園が買収されて弱っているわたしを落とそう作戦だったことに気付いて、ちょっとムカついたことだった。 「……まさかそれで? それでずっと、タイミングを見計らってたこと?」 「簡単に言うと、そういうことかな?」 「……アンタ、本当に最低。どこまでクズなのよ……」  タイミングを見計らってまで、わたしに近づこうとしたなんて……。最低最悪だわ。  計画的な行動だったってことでしょ?最低すぎる……。 「クズでも何でもいい。君と一緒にいられれば、それだけで」  だけどそうやって甘い言葉を言われたら、不思議と何も言えなくなる。  言い返そうとしたいけど、言葉が何も出ない。  そんな時、高城藍は「透子、ちょっと寄り道していいか?」とわたしに聞いてきた。 「え?……まぁ別に、いいけど」  寄り道って、どこに?なんて思っていると、高城藍は車をとある駐車場へと止めた。
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