【7.高城家のルール】

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「ただいま、透子」  「おかえ……わっ!?ちょっと、藍……!?」  その日の夜、藍は帰ってきてすぐわたしをギュッと抱きしめてきた。 「会いたかった、透子。今日も愛してる」 「もう、藍ったら……」  抱きしめる強さはちょっと強いけど、微かに香る藍のそのニオイにも、少しずつ慣れてきた。 「藍の、ニオイ……」  思わずそう呟くと、藍は「何だ。嬉しいのか?」とニヤリとしながら聞いてきた。 「……うるさい」  藍から離れて背を向けると、今度は後ろから抱き締められる。 「きゃっ!? ちょっと、藍……?」 「透子、俺お前のこと愛してるんだ」 「何?いきなり……」  そんなことを言われてわたしは、そのくらいしか返す言葉がない。   「ずっと一緒にいよう。……これからもずっと、俺たち三人で」  三人で……。それはわたしと子供と、三人でってことだよね……? 「藍……」 「透子……愛してる」  そっと名前を呼ぶと、藍が頬に触れてくる。そしてそのまま見つめられ、藍と唇を重ねた。  なぜか分からないけど、わたしは唇を重ねられて静かに目を閉じた。
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