【8.支え合っていくこと】

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「透子さん、今日は来てくれてありがとう」 「こちらこそ、今日はごちそう様でした。ありがとうございました」 「また来てね。透子さん」 「はい」  食事を終えたわたしたちは、自宅へと帰宅するために家を出た。 「透子、色々と悪かったな」 「え?なんで謝るのよ……?」  藍が謝るなんて、珍しい……。 「親父のことだよ。気に障ったら、すまない」 「ううん。……別に平気だよ」  そんなこと気にしてても、仕方ないしね。 「そうか。透子は強いんだな」 「……強くなんてないよ」  強い訳、ないでしょ……。本当はとても心細いし、とても不安なのに。  それでも頑張りたいと思うのは、わたしが母親だからだ。この子を産みたいっていう、その気持ちだけがわたしを突き動かしている。 「透子、不安になる気持ちも分かる。だけど大丈夫だ。 俺が透子のこと、必ず支えてやるから」  藍のその言葉を、わたしを信じることにする。 この子の父親は、藍だから。   「……うん。支えてよ、ちゃんと」 「当たり前だ。透子は、俺の妻なんだから」  ーーー藍の言葉は、何だか不思議だ。
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