戸倉日向の場合2

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戸倉日向の場合2

適当に 人の好きを信じられない。 自分に酔ってるだけに見える。 周りの恋愛してる人全部全部。 くだらなく見える。 大学で、最初に会ったのは翔ちゃん。 かわいくなくても、魅力がなくても、 言えば誰でも相手してくれる。 だからこんな私でも。 都合がいいときに呼び出して、ただ楽しいことだけ考えればいい。 あ、そっか。これでいいんだ。 私はそれから、遊んでる人と関係をもつようになった。特に、人を差別している人。 今まで私を侮辱してきたような人。 下らない私の復讐だ。 翔ちゃんとは相変わらずよくあっていた。翔ちゃんは不思議な人で、平等に人に無関心だった。そういう意味では人を差別しない人だ。居心地がよかった。私のことも何も言わないから。 翔ちゃんの家には週に2回はよるようになった。そのおかげで、翔ちゃんの家の近くのコンビニに、よくいくようになって、そこでひときわ良い対応をする店員さんが気になるようになった。 とっても素敵な声で癒された。 あぁ、この人はきっと、 いい人なんだろうな。 こんな歪んだ見方をする偏屈な私と違って、ただ純粋に目の前のことを精一杯頑張ることができる素敵な人なんだろうな。 翔ちゃんに会ってから、他の人とも関係をもつことに抵抗がなくなった。少し前まで自分から話しかけるなんて怖いと思っていたけど、だんだん適当に、なんの感情もなくなっていた。 たまに、ブスだとか言って相手にしてくれない人がいたけど、その分可愛がってくれる人もいたから、傷つくこともなくなった。正確には、ふりができただけかもしれないけれど。
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