追尾

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追尾

「いやあぁぁっ!」 足元で広がる黒い穴。バスケ部キャプテンの作本は持ち前の反射神経で飛び退った。 「いやっ……死にたくないっ、助けて!」 作本が後退(あとずさ)ると、穴は生き物のように移動した。 「ついてこないでぇっ!」 作本はあっという間に部屋のコーナーへと追い詰められた。 「いやだぁ!!」 絶叫を残し作本は穴に飲み込まれた。 「穴が……移動するだって?」 残された俺たちは、作本の最期を目の当たりにして身動き一つできなかった。
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