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複数の穴
「お前たちはできるだけ離れてろ!」
安藤先生の指示に従って僕たちはまた壁際に張り付いた。
安藤先生は、自撮り棒と自分の腕を目一杯伸ばして、スイッチを押した。
「キャッ」
「えっ?」
「なっ!」
部屋のあちこちで同時に声が上がった。
スイッチの真下の床が開くと思って注視していた僕たちは完全に状況把握が遅れた。
「穴が空くのはスイッチの下の床だけじゃないのかよ!?」
完全に虚をつかれた僕たちは、パニック状態になった。
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