父ちゃんの?は‥

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 今日は良い天気だったので、父ちゃんと散歩に出掛けた。  とは言っても、実は母ちゃんに、 「天気いいから、家でゴロゴロしてないで、散歩でも行ってきな」  と追い出されたのだ。  父ちゃんとボクは、公園通りをブラブラしていた。  すると、不意に父ちゃんが、 「ちょっと入ろう」  そこはスーパーKの入口で、自販機が数台あった。  実は父ちゃんの耳って、ちょっと変わっているのだ。 「父ちゃん、またチャリンて聞こえたの?」 「そんなんじゃないけど‥‥聞こえた」  ボクは、ニヤニヤしながら自販機に走った。  するとツリ取出口に、100円玉が二枚あった。 「父ちゃん、スコーイ! ヤッター!」 「そんなこと言ってないで、サッサと取りな」  ボクは素早く200円取ると、戻って父ちゃんに渡した。  すると父ちゃんは、100円くれた。 「ヤッター! 父ちゃん、ありがとう」 「母ちゃんには言うなよ」 「ん。大丈夫」 「もう、一時間ちかく歩いたから、そろ帰るか」 「いーなー。父ちゃんの耳は変わってて‥‥。ボクもほしいなー、そんな耳」 「オマエも大きくなったら、こうなるカモな」  父ちゃんは笑った。  空は変わらず快晴で、ボクもイイ気分だった。  やがて、二人が自宅に近付くと、父ちゃんが、 「あれ? 雨音だ‥‥」 「えっ、晴れっぱなしだよ」 「雨音‥‥。雨音って‥‥今日のオヤツは‥‥?」 と、つぶやく父ちゃんとボクは家に着いた。  すると母ちゃんが、そうめんの支度をしていたのだった。 二人は思わず‥‥ 「美味そー!」  ――おわり――
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