凌辱の果て

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目を覚ませば見知らぬ部屋の中にいて、起き上がればジャラッと音がして音の出処を見ればベッドの柵に鎖が繋がっていて、その鎖は自分の首元につながっているようで首に触れれば首輪が付けられていた。 木製の建物のようで、木の温かみのある部屋で木のテーブルなどもあり全体的に暖かな雰囲気の部屋なのにこの鎖だけが異様だ… 「起きました?おはようございます」 「あ、あぁおはよう…ございます…」 白く美しい肩より少し長い髪に青い澄んだ瞳に尖った耳の中学生ほどの少年が入ってきて、目を細めて微笑みかけてくれた。服は白を基調とした魔道士というか神官のような雰囲気の服装をしている。 歩み寄ってきたかと思えば頬に触れられ、顔が近づいてきて唇が触れそうになったので慌てて引き剥がす。 「ちょっ、待ってくれ!君はその…人間…なのか?そしてこれはどういうつもりなんだ?」 「ふふっ。やはり君は異世界から来たんだね?私はエルフだよ。君が思った通り…ね?そしてこの首輪は私が付けたものでは無いよ」 「は?エルフ?異世界…?あっ!あの黒い男…」 俺は薄れゆく意識の中俺の頬に触れながら顔を近づけてきていた男を思い出す。そう…今部屋に入ってきたあの男のように… 黒髪黒目で表情があまりなく、黒衣に身を包んで剣をしまっている男…この男だ!この男が俺に手をかざしてきてそれから記憶が飛んだんだ…!
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