凌辱の果て

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窓のないこの部屋では時間の感覚がわからず、俺はベルトで拘束されたまま空腹でお腹が鳴っていた。しばらくして扉が開き、エルフがシルバートレイに肉料理とスープを運んできてくれた。 何の肉が使われているかわからないし、このスープも何が入れられているか分からない。机に置かれた料理からは良い香りがしてお腹が鳴ってしまう。 「あぁ届かないね?そちらに持っていくから起き上がってほしい」 俺はなんとか起き上がって、ベッドに運ばれてきた料理を見てとりあえず食べようとナイフとフォークを持とうとしたが上手く持てない。 もたもたしていればエルフがナイフとフォークを持ち、肉料理を切り分けて俺の口元へ差し出してきた。俺がじっと見つめていればエルフはそれを自分で食べてよく噛み、飲み込んでから新たなものを切って差し出してきた。 俺は恐る恐る口を開いてそれを口にすると、肉汁が口に広がりとても美味しくてもっと欲しくなりよく噛んで飲み込んでからまた差し出されていたものを食べてゆく。スプーンも使えなくて飲ませてもらう事になった。 「そういえば」 俺が食べ終わって一息ついていれば思い出したかのように見てきて、楽しそうに口元を歪めながらポツリと言った。 「この部屋にはトイレありませんね?」
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