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「”白”...っ!?文献でその名を目にしたことはあったが、まさか現物を拝める日が来るとは...」
「わぁ〜、すごいすごい!お兄様、私にも見せてください」
手渡された花を持ち、楽しそうに笑みを溢すウル。彼女の笑顔に段々と室内の雰囲気が和らいでいくのを感じた。最初から、神たちの狙いはこれだったのだろう。
「それで、麗人さんには何か質問があったんじゃなあい?」
彼らの様子を頃合いと見たのか、ウォルカが話に割り込んだ。
「_...では、水ノ神よ。あなたはカリンと契約されているのでしょうか?」
エルの視線が一瞬だけ此方を向いた。ウォルカは少しだけ考えるような仕草をした後、ポンと手をうって言った。
「契約、なんてそんな生易しい言葉じゃダメよ。私とカリンの間には切っても切れない絆があるんだからあ」
「キズナ...なんて、とっても素敵だわ。カリンはウォルカ様に愛されているのね」
手に持った花をクルクルと回転させながら、カリンへ笑顔を向けるウル。彼女の笑みに何処か違和感を覚えつつも、カリンは静かに頷いた。
「......ええ。とても有り難い限りです」
「でしょ!この私に愛されているんだから、もっと胸を張ればいいのに」
「ですが、それができないところが何よりカリン様らしい」
ラウがそう言って、生き生きとした表情で尻尾を振る。そんな彼の姿に、ウォルカとグロッタの視線がカリンの傍らで控える二人へ向く。
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