行き倒れていた男と極寒の夜に一つのベッドで温め合いました
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「え、ぇーん!」 小さいながらも力強い声が、響き渡った。 ヴィンセンが、えっ、と周囲を見回した。そして泣き声をあげている籠の中の小さな命を見つけ、慌ててサヨに視線を向ける。 フワフワの、彼と同じ金色の髪をもつ、赤ん坊に。 「ふふっ、さっき二人で国に戻ろうといいましたよね?」 籠の中で元気に泣く愛する者との子を抱き上げると、フワリとサヨは微笑んだ。 「この子も……一緒ですよ」 <完>
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