【わたしが雨を降らせましょう】

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 「軍師殿、そなたの言う通り、本当に雨は降るのか。」  将軍は登用したばかりのその者に尋ねた。  「そう焦ってはなりません。はい。あと三日のうちに必ず大雨が降ります。さすれば低地に陣取っている敵軍は哀れなことに、皆、溺れ死ぬことになるでしょう。兵の数は均衡しております。我が軍が勝利するには、待機。この策が最善なのです。」  軍師は落ち着いた口調でそう語った。
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