ついてない僕

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 滞りなく淡々と一日の業務を終えた僕は御都部(みとべ)の家へ急いでいた。  時間的に多少の空腹を覚えたが、嫌な用事はサッサと片付けたい気持ちに駆り立てられ、途中コンビニへ、運転しながら食べられる軽食を買いに寄った。  駐車の際、慌てていたものでルームライトを消し忘れ、まぁ、僅か数分、問題無いと、高を括ったのだが……後、五分も走らせれば御都部邸と言う場所で、違和感を感じ、路肩に寄せた処で動かなくなった。  一刻も早く訪問の約束を果たし、解放されたいのだから、この足止めは大変な痛手で、 『あ──ぁ。本当に今日はツイて無い……』  自分の粗相っかしさに嘆き、バッテリーを上げてしまうのも三度目な事に、これは愈々いよいよ駄目かも知れないな。と覚悟をした。  画面の酷く割れたスマホは携帯せずに、家を出て来た事も悔やまれ、不運に呪詛を吐くと車を乗り捨て約束を優先させた。
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