3人が本棚に入れています
本棚に追加
田中くん、落ち着いてください。ほら、ティッシュで鼻もかんで。
僕じゃない?って?
うんうん、最初からわかってますよ、そんなこと。そうですよ、盗んだのは先生ですから。貴方は何も悪くないです。何もしてませんものね。
ふふ、その絶望した顔いいですね。大好きですよその顔。ふふふっ。
田中くん、今日はありがとうございました。あなたのお陰で、良い授業が出来ましたし、皆の心にも良い思い出を残せたことでしょう。
なんで僕が、だって?
貴方って、友達いないじゃないですかぁ?(笑)今更皆に嫌われても何も変わらないでしょう?それに、いつもおどおどしてるし、犯人にするのに最適だったんですよ。良かったですね、こんな大役勤められるなんてッふふっ、ふふふッ
まあ、そんなところですねぇ。
ほんとに傑作でしたね。私も笑い堪えるのに大変だったんですから。
あ、あとこのことを言いふらしては駄目ですよ?言いふらしたところで貴方のことなんて、誰も信じませんから。余計に傷付くだけです。
もし言ったとしてどうなるのか分かってますね?
言ったらいったでまた授業が出来ますから私は何も困ることないですねぇ。あなたの意思に任せます。
あら、もうこんな時間。ご両親も、心配する事でしょうし、もう帰っていいですよ。引き止めてごめんなさいね。今日のお礼に、ミカちゃんの体育着あげます。まぁ!田中くんったら顔真っ赤にしちゃって。嬉しいんですか?可愛いですね(笑)いいですよ、当然です。貴方は素晴らしいことしましたから、それなりの報酬が無くてはね。
田中くん、今日はありがとう。
また、明日学校で会えるといいですね。
さようなら
最初のコメントを投稿しよう!