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「痴漢が出たのよ」
「痴漢?」
「そう。あの国道沿いのコンビニ」
ドキリと心臓が音を立てる。
――僕が、占ってあげる。
――ココアさんのはね……寂しい女の味がする。
ぬるりと舌が這う感触が蘇り、思わず耳を押さえた。
「若い店員がね、客を手当たり次第襲ってたんだって」
(間違いない)
――また視て頂戴よ。
――この間は高校生の男の子を占ったんだ。
(ケンちゃんのことだ)
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