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その時 悠一は駆け寄り、美しい お姉さんを抱え起こした。
悠一は、此の時は、 お姉さんの肉感的な重みを感じていた。
お姉さんの体に触れた時、一瞬で悠一に宿ったのは、張り裂けんばかりのトキメキだった。
「だ、大丈夫ですか !? 」
美しい お姉さんは、悠一の支えで直ぐに立ち上がった。
「ごめんなさい、大丈夫です」
お姉さんに怪我など無いのに、悠一に咄嗟に出た言葉は。
「僕、僕、あなたを家まで送ります。僕の体に摑まって下さい」
「えっ… それは … 気を使わせて、ごめんなさい、でも、もう、大丈夫ですから」
「でも僕、あなたの事が心配で…… 」
「えっ ? 私の事が心配 なの? 如何してですか? 私の足が不自由だからですか? 」
「違います! 貴方が、綺麗で美しいから、そして… 好きだと思うから…… 」
「 …… 」
お姉さんは顔を横に振り、其の儘、黙ってしまった。
悠一も体の不自由な年上の女性に言ってしまった言葉に、一瞬、気まずさを感じたが、本当の気持ちだから言い直す気は無かった、しかし悠一は小さく呟く様に言った。
「ごめんなさい …… 」
お姉さんの優しい言葉が、小さく返ってきた。
「いいえ… 嬉しいです…… 」
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