407号室に入居しました。

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『ハナやっぱり外は良いだろ!』 『駄目よ。彰人が心配するよ…… トラ早く205号室に戻ろうよ。』 『大丈夫さ!ちょっとくらい、ハナに外の景色を見せたかったんだ。』 (『』は猫語です。) あっ、私はハナ。 彰人の部屋で飼われてるネコよ。 今日、無理矢理、外猫のトラに強制的に連れ出されたの! 困ったトラ…… 私は人間の言葉が分かるんだぁ! 「おい!カゲ……あんな所にネコがいるぞ! 一匹は可愛いがもう一匹は野良猫だな!」 「あっ、あのネコは、俺が盗みに入った時にいた205号室のネコだ!」 「あぁ……盗み⁇⁇」 「あっ、間違えた……気にするな! あのネコは西岡彰人さんの愛猫だよ! 凄く溺愛してるんだ。捕まえて届けてやるか?」 「もしや飼い主の家に戻りたくないんじゃないか?」 『ハナ、このまま逃げるか?』 『嫌!やっぱり、トラよりイケメン彰人が良いもん!』 『なんだと!』 「おい!クソ野良猫が可愛いニャンコに襲いかかったぞ!」 「助けろ!ひーちゃん。」 私は、カゲとひーちゃんから助けて貰った。 でも、カゲとひーちゃんは血だらけだ…… トラは寂しく去って行った。 「すみません。 わざわざハナを連れてきて頂き、良かったら一緒にお茶菓子でも頂きませんか?」 「カゲ、お腹が空いたからご馳走になるか?」 「そうだな?」 なんだ…… お茶菓子って、キャットフードかよ…… 『カゲ、ひーちゃん、一緒に食べよ!』 「キャットフードもなかなかいけるな!」 「まぁな……」
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