407号室に入居しました。

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あれから1週間が過ぎ、俺はここの住人に異様な空気を感じ出した。 このアルファ・ビルヂング、絶対なんか変だぞ! 取り敢えず、カゲにでも相談するか…… 管理人は絶対駄目だ! アイツも怪しい…… アイツの部屋は305だったな…… 「おい、カゲ!出てこい!」 「誰だ、うるさいなぁ…… 今、トイレだよ!ちょっと待てよ。」 コイツ、いつもトイレだぁ…… 「なんだ、ひーちゃんか…… 中に入れ!極力、ひーちゃんと会話してる所を見られたくないんだ!」 「なんでだ……」 「後で話す……」 「おい、カゲ、ここの住人ヤバくないか?」 「何がだよ!」 「さっき、俺は見たんだ! たまたま、エレベーターに乗ったら野郎同士で手を繋いで乗ってたんだ! 後を追いかけてみたら202号室に入って行ったぞ! それにあの管理人だって怪しい。 あのクソ生意気な高校生の野郎に色目を使ってる感じがして気持ち悪いんだ…… どうなってるんだ、このアルファ・ビルヂングの住人は!」 「俺、ひーちゃん…… 俺らだって、怪しまれてるんだ…… カゲと一億円おっさんがラブラブだってな!」 「俺とお前が…… ここは、秘密重視のマンションじゃないのか…… 勝手な噂話をしやがって!」 「あんただって、俺に、秘密事を漏らしたぞ!」 「なにを?」 「202号室のBLとヒロと芹の事を簡単に喋ったよね……」 「そ、それは…」
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