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「紹介してよ…」
その男は上杉さんにそう言った。
私は自己紹介した方が良いかと思ったが、
「こちらは先…」
上杉さん…。
先生はまずいでしょ…。
「千堂さん」
私は千堂さんなのね…。
確かに名前を名乗るとバレてしまう。
「こちらは青山君です」
私は紹介されて頭を下げた。
青山という男は私の顔をじっと見ている。
何度かメディアにも顔を晒している事もあるので、コアなファンなどであれば私の事もわかってしまう可能性もある。
私はドキドキしながら息を飲む。
「上杉が年上好きなのは知ってたけど、やっぱり彼氏も年上なんですね…」
青山は私に微笑みながら言う。
「俺たちの憧れの上杉の彼氏ですから、もっと胸張って良いですよ」
青山はそう言って去って行った。
どう言う事なんだ…。
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