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私は、
優しい親の元に生まれ、
なに不自由なくここまで年齢を重ねた。
思い出もたくさん出来、
結婚し、子供が出来た。
子供は、不満そうだが、
親なのだから仕方ないだろう。
親は、選べないのである。
そんなある日、
子供が、何かを持ち帰ってきた。
それは、ガチャガチャ。
ガチャガチャには、
『親ガチャ』と書いてある。
『一回、回す』
すると、親が
変わる。
あまり気に入ってはおらず
何度も何度も回しては、
ガチャガチャを引き直し、
親を変える。
『僕にはやはりどの親も合わないなあ』
合う親が出るまでガチャガチャを回そうと、
誰もいない伽藍とした部屋でガチャガチャをひたすら回し続けるのだ。
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