レンタルパーカー

「え〜と何何…
"あなたが今一番求めているパーカーを、最短即日でお届け致します。どんな用途でも、レンタルパーカーがあればもう安心。その一枚は、きっとこの中に。"
って、余計に胡散臭いんだけど、大丈夫かこれ？」

サイトを詳しく見てみると、価格設定は3種類あった。

"休日コース:休日(最大8日)のご利用の方:月々3,500円"
"通学・通勤コース:学校や会社など(最大20日)のご利用の方:月々6,500円
"借り放題コース:回数制限なしでのご利用の方:月々9,500円

※休日コースでは、希望日の前週に1週間につき2着までを専用アプリにて申請後配送。
通学・通勤コースでは、希望日の前週に1週間につき5着までを専用アプリにて申請後配送。
尚、借り放題コースの方は、専用アプリで24時間お好きな時間で申請可能。最短即日でご希望のパーカーをお届け致します。

………

ここまで読んでも、全く意味がわからない。

そもそも希望のパーカーって、せいぜい色や素材や柄を選ぶだけだろう。

にしては、やけに料金設定が本格的だ。

…というか、若干高い気がする。

ふと、自分のクローゼットに目をやる。

学生時代に来ていたシャツやジャケット、コートなどが所狭しと並んでいる。

が、すでに日々のアルコールによって蓄積されたお腹には、どれも入らないものばかり。

休みの日も、近くのコンビニかパチンコ屋との往復の日々。

新しく服を買うなんて、ここ2年ほどは全くしていない。

そのせいか、もう今では毎週同じ服を2枚着回している状況だった。

別に、不便には感じていない。

が

洗いすぎてよれよれの服を着た自分を、昔からの友人が見た時、どう思うのだろうか。

……このままじゃ、ダメなんだよなぁ。

再度スマホに目を落とし、レンタルパーカーのサイトを見る。

…

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