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…
ピピピピピピピ…
………
ピピピピピピピ…ピッ
…
………
11:21
…
「…っ寝過ごした!!」
椅子から飛び起きた俺は、鳴り止んだ携帯に目を見開く。
「なんで、昨日の俺は11:20にアラームかけてんだよ…くっそっっ!!」
近くにあったゴミ箱を蹴り飛ばし、ベッドに携帯を投げ捨てる。
恐らく、8時20分にアラームをかけようとはしたのだろう。
大体、5分の支度で出かければ、8時30分には店に着く。
一番はとれなくても、ここもまあまあな田舎町だ。
余裕で開店前の列前方には間に合う。
当たりの台でも吟味出来ればとさえ考えていたのだが…
「………くそっ。」
「そりゃそうだよな…」
案の定、店は土曜ということで盛況だった。
当たり台はおろか、まばらに空いた椅子に、ツキを呼ぶ兎がいた形跡など、見る影もなかった。
とりあえず、目立たない奥寄りの台に座って玉を打つ。
…
………
色変化…レインボー!!
「お、しょっぱなツイてんじゃん。」
…
………
リーチ
「きてるきてる。今日いいじゃん。」
リーチ!
リーチ!!
群予告!!!
カットイン!!!
次回予告!!!
当たり!
大当たり!!
超絶大当たり!!!
「なっ、なんだよこれ!!今日の俺、さいっこうにきてんじゃねえかあああ!!!!」
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