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『由美。氣を付けて帰るんだぞ。』
返事代わりに手を振る由美を見送っていると、
『彼女が、由美さんですか?』
との声が聞こえてきた。
その声には、聞き覚えがある。
『八角(やすみ)さん。いらしてたんですか。
そうですよ。由美です。』
彼は、八角時誠(やすみ ときなり)という。
一応、由美と同じ年齢だ。
『そろそろ、彼と出会う頃ですね。』
『はい。そうです。なので、ここに連れて来る様に約束をさせました。』
『そうですか。それが、良いですね。
もうココが、最後ですから。』
『はい。何とか違う選択をして欲しいと願ってます。』
二人で、由美の帰った方を眺めながら、こんな話をしていた。
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